2011年6月24日金曜日

浦安市液状化

いとこの家が浦安にあります。
地盤沈下の被害に合って、伯母さんに聞かれたので、液状化について調べてみました。

浦安市で液状化が大規模に発生した事は、皆さんご存じだと思います。

液状化 して問題になるのは、住宅の不同沈下による建物のの傾き。

インフラの断絶の2点が大きな問題だと思います。

  • 不同沈下により、住宅が傾き、それにより、平衡感覚がマヒする事、中には車を運転していて、片方に寄って行ってしまうという人もいたり、家の中にいると気持ちが悪くなる人も出てきます。
  • 液状化したため、電柱が傾きさらには断線したため、電気の供給がうけられなくなる事。
  • さらには、道路内に埋設してある、配水管と給水管に断絶が起きたり、排水管と下水が切断されてしまうなど、生活インフラが大きく損なわれてしまいました。
徐々に、インフラは整備されてきましたが、自治体からの被災証明が大きな課題として残っています。


国土交通省(5月30日現在)によると、被災住宅補修・再建の相談窓口に約8000余件の相談が有った模様です。(全国)

震災被害の傾向
  • 内装の損傷・・3100件
  • 外壁材の亀裂など・・2600件
     
  • 構造材の損傷・・2150件
  • 建具・サッシの損傷・・・1900件
  • ボード・合板の損傷・・1700件 
  • 建物の傾き・・1480件


以下、屋根材・防水材・給排水・電気ガス床下の汚れ・トイレの損傷、その他と続きます。


住宅の傾きが約19%のあったのは、地盤の液状化によるところが大きいと思われます。

住宅の傾きを改修するには、特殊ウレタン樹脂を注入する工法、グラウト注入工法などが考えれれますが、それぞれ450万~600万と大きな金額がかかります。

また、鋼管杭圧入工法だとさらに高価となり、500万~1000万くらいにはなるという事でした。

住宅の傾きを改修するにはどちらの工法を採用すべきか

新築住宅の場合 SS試験(スウェーデンサウンディング)とかの地耐力試験を行い、基礎の方式を決定します。
しかし今回の震災後、SS試験を再度行った結果は、液状化の怖さを明らかにしました。

以前は1メートル位下に支持層があったのですが、今回の試験の結果、それまで十分とされていたベタ基礎では不十分で地盤改良の必要性が明らかになったのです。

再び液状化したときには、不同沈下を免れないということです。

一般に、軟弱地盤に住宅の建築をするときは、地盤改良、鋼管杭、がありますが、その地盤改良のうちで、柱状改良は、今回の液状化で約1割が不同沈下を起こしています。(当社調べ)

どうしてかというと、柱状改良は、コンクリートと砂を柱状に混ぜて改良するもので比較的浅い改良を行い、摩擦抵抗で支持しようとするものだからです。

 鋼管杭工法は支持層迄杭を打たねばならず、すでに傾いた住宅を支持する層まで施工することは、すでにある住宅が邪魔になってできないと思われます。

このようなわけで、私個人とすると、費用的な観点や上記理由をして、特殊ウレタン樹脂を注入する工法、グラウト注入工法をお勧めしました。

2011年6月20日月曜日

住宅の構造とリフォーム

よく聞かれることに
どんな家でも好きなように間取りは替えられるのですか?
というのがあります。

その時お答えするのは
住宅の構造によって様々です

  • 最も一般的な木造住宅(在来工法)
柱と梁を基本構造としています。

こちらが一番自由度が高いと思います。

法的な規制を守れば、自由なプランができます。

注意する点は、一部屋を大きくするとか大きな開口部(窓、入口など)を設ける場合
補強などが必要になりますので気をつけてください

  • 2×4住宅(2×4工法 輸入住宅やハウスメーカー)
壁と床(剛床構造になっており、プラットホーム工法とも呼ばれます)
壁が縦加重を支えるため、どうしても取れない壁があります。

そのため間取りの変更などに制約を受けやすくなります。

窓やドアなどの開口部は広げる事ができません。(広げようとすると、木造在来工法より大がかりな工事になります)

これは、開口部を横方向に広げる際も、縦方向に広げる際も同じです。


  • 木質系プレハブ工法(ハウスメーカー住宅の一部)
ハウスメーカーにより材質は様々ですが、一般に壁をパネル化して有るため、部屋を大きくしたり開口部を大きくする際には大変です。

  • 軽量鉄骨造(大手ハウスメーカーなど)
壁面にブレス(木造住宅の筋交いのように斜めもしくはタスキ掛け)が入っていて、回転力や水平加重に耐えています、そのため取り除けない場合があります。

部屋を大きくする際は、壁を残したまますると思っておいたほうがいいと思います。

  • 重量鉄骨造(柱・ハリの剛構造)
基本的に柱と梁がピン構造で接合されているため、筋交いなどの必要はありません。

体育館など大きな空間を創るには最適な構造です。
壁も、強度を出すためというより、風水を遮るためのものと考えられ、開口部を大きくすることは比較的容易です。
但し、柱、梁を動かすことは考えないほうがいいです。

  • 鉄筋コンクリート造
ほぼ重量鉄骨と同じですが、外壁は多くの場合、壁と一体にコンクリートを打設してあるので壁強度が高い事が多い。
なお現在では、壁強度を増して、柱の径を小さくすることが、居住性を上げるとして一般化しつつあります。

注意

コンクリート系プレハブ(一部メーカー)
こちらは、間取り、開口部を変える事は大変です。


内装を一部変更するだけでも大変でした。