地盤沈下の被害に合って、伯母さんに聞かれたので、液状化について調べてみました。
浦安市で液状化が大規模に発生した事は、皆さんご存じだと思います。
液状化 して問題になるのは、住宅の不同沈下による建物のの傾き。
インフラの断絶の2点が大きな問題だと思います。
- 不同沈下により、住宅が傾き、それにより、平衡感覚がマヒする事、中には車を運転していて、片方に寄って行ってしまうという人もいたり、家の中にいると気持ちが悪くなる人も出てきます。
- 液状化したため、電柱が傾きさらには断線したため、電気の供給がうけられなくなる事。
- さらには、道路内に埋設してある、配水管と給水管に断絶が起きたり、排水管と下水が切断されてしまうなど、生活インフラが大きく損なわれてしまいました。
国土交通省(5月30日現在)によると、被災住宅補修・再建の相談窓口に約8000余件の相談が有った模様です。(全国)
震災被害の傾向
- 内装の損傷・・3100件
- 外壁材の亀裂など・・2600件
- 構造材の損傷・・2150件
- 建具・サッシの損傷・・・1900件
- ボード・合板の損傷・・1700件
- 建物の傾き・・1480件
以下、屋根材・防水材・給排水・電気ガス床下の汚れ・トイレの損傷、その他と続きます。
住宅の傾きが約19%のあったのは、地盤の液状化によるところが大きいと思われます。
住宅の傾きを改修するには、特殊ウレタン樹脂を注入する工法、グラウト注入工法などが考えれれますが、それぞれ450万~600万と大きな金額がかかります。
また、鋼管杭圧入工法だとさらに高価となり、500万~1000万くらいにはなるという事でした。
住宅の傾きを改修するにはどちらの工法を採用すべきか
新築住宅の場合 SS試験(スウェーデンサウンディング)とかの地耐力試験を行い、基礎の方式を決定します。
しかし今回の震災後、SS試験を再度行った結果は、液状化の怖さを明らかにしました。
以前は1メートル位下に支持層があったのですが、今回の試験の結果、それまで十分とされていたベタ基礎では不十分で地盤改良の必要性が明らかになったのです。
再び液状化したときには、不同沈下を免れないということです。
一般に、軟弱地盤に住宅の建築をするときは、地盤改良、鋼管杭、がありますが、その地盤改良のうちで、柱状改良は、今回の液状化で約1割が不同沈下を起こしています。(当社調べ)
どうしてかというと、柱状改良は、コンクリートと砂を柱状に混ぜて改良するもので比較的浅い改良を行い、摩擦抵抗で支持しようとするものだからです。
鋼管杭工法は支持層迄杭を打たねばならず、すでに傾いた住宅を支持する層まで施工することは、すでにある住宅が邪魔になってできないと思われます。
このようなわけで、私個人とすると、費用的な観点や上記理由をして、特殊ウレタン樹脂を注入する工法、グラウト注入工法をお勧めしました。